3月5日に、司法試験予備校の
伊藤塾名古屋校で薬害肝炎東京訴訟の原告番号11番さんと一緒にお話をしてきました。「明日の法律家講座」と題して、伊藤塾で薬害肝炎のお話をするのは2回目です。受験勉強とは関係のないこのような講座を設ける伊藤塾さんも、勉強の合間にこの講座に参加してくれる塾生さんもえらいと思います。
前半は私からパワーポイントのスライドを使って薬害肝炎事件の概要を説明しました。昨年12月に厚労省が
フィブリノゲン納入先医療機関を公表したことに焦点を当てて、国民の健康に関わる情報の公開を先延ばしにしてきた国の対応の問題をお話ししました。
後半は東京訴訟原告番号11番さんがお話をしました。現在大学生である11番さんは、生後間もなく受けた手術のときに第Ⅸ因子製剤を使用されてC型肝炎に感染してしまいました。11番さんは、「薬害肝炎」という言葉が生まれる前から肝炎患者会や薬害被害者団体、薬害エイズ弁護団に「自分のC型肝炎感染は薬害だ」と訴えて、薬害エイズ弁護団を中心とする弁護士が肝炎研究会をはじめるきっかけを作りました。彼がいなければ薬害肝炎訴訟はなかったでしょう。11番さんは、自らの体験を紹介して、薬害を終わらせるために絶対に裁判に勝ちたいとお話ししました。
受講者の皆さんには大変熱心に聞いていただき、質問カードに質疑時間には答えきれないほどのたくさんの質問が寄せられました。
(弁・竹内)