6月15日に行われた大阪期日を傍聴しました。
この日は、報道関係者や傍聴券を求める人も多く、この薬害問題が徐々に、社会的に注目されてきている事を感じました。
期日では、原告2番さん、11番さん、桑田さんの3人が尋問を受けました。
2番さんは、自分が病気になったために幼い我が子の面倒をみることが出来なかった事や、また子供の世話をしてくれた御両親が体調を崩されても、介護をすることが出来なかったなどの辛い思い、そして治ることを信じてインターフェロン治療を受け、辛い副作用にも耐えたのに結局ウイルスは消えなかった悔しい思いを証言されました。
11番さんは長期の入院を余儀なくされ様々な辛い思いをされた事、その為に 我が子が母親である自分になつかなかった悲しい思いを証言されました。
桑田さんはインターフェロン治療の辛さ、具体的には39度の熱、悪寒、頭痛、吐き気、不眠、腰痛などが生じ、インフルエンザのような状態になったこと、病気を治す為の治療なのに、まるでインフルエンザになる為の治療みたいと気持ちが落ち込んだこと、またヘルパーの資格を取る為の説明会で、C型肝炎だと資格は取れても働く場所がないと言われ、差別、偏見を感じ、また肝炎の為に社会活動の行動の幅が狭まった悔しい思いなどを証言されました。
3人ともそれぞれ心の中の悲痛な叫びを切々と証言され、私も19年前発症した当時の事が思い出され涙して聞いていました。
境遇は違うけれど私も含めごく普通の主婦が、薬害によって苦しみ家族までも苦しめられたのです。
これらの証言を、より多くの方に聞いて欲しい。特にフィブリノゲン製剤を作った当時の製薬会社の責任者や、薬を認可した厚生省の役人に、絶対に聞いて欲しい、いや、むしろ聞くべきだと強く思います。
2番さんと桑田さんはインターフェロン治療を受けられましたがウイルスを排除する事は出来ませんでした。
現在新しい治療法のペグインターフェロン、リバビリン併用療法が難治性の1bタイプにも効果があると言われています。
でも完全にウイルスを排除する事は難しいのです。
それでも国はインターフェロン治療を受ければ病気は治ると主張しています。
しかし、今は病状が安定していてもウイルスを持っている以上、病状が進行して肝硬変、肝臓癌に移行してしまう可能性が大きいのです。
だから、国はインターフェロン治療に頼っていないで一刻も早く肝炎を完全に治す薬を研究開発して欲しいです。
それが国民を守る行政としての責任ではないでしょうか。
副作用のない安全な薬で病気を治したい。
完全に治る薬が出来て肝硬変、肝臓癌になるかも知れない不安から一刻も早く解放されたい。証言を聞いて、あらためて強く思いました。