8月3日に名古屋地方裁判所で薬害肝炎訴訟の第5回口頭弁論が行われました。夏休み中の平日にもかかわらず、多くの人が傍聴に詰めかけてくれました。
この日は、名古屋訴訟に原告として参加している金田和子(かなだ・かずこ)さんが実名を公表して記者会見に臨み、裁判への理解と協力を訴えました。
C型肝炎に対する誤解や偏見から、職場や学校、就職などで不利益を受けるC型肝炎感染者が少なくありません。そのため、薬害肝炎訴訟では原告のプライバシーを守るために匿名で訴訟を行っています。
一方で、このような社会的事件は、より多くの人に関心を持ってもらい、問題を解決する後押しをしてもらうことが大切です。薬害エイズもハンセン問題も、世論の応援がなければあのような解決はできなかったでしょう。
金田さんは記者会見で、
「私が実名公表する事で、マスコミ等に取り上げられ、その事によってこの薬害肝炎を、より多くの人達に知ってもらい、その被害がどのようなものか世間に広める事で、この薬害に対する世論が盛り上がってきて欲しいです。
世論の盛り上がりを力に、原告団と弁護団そして支援してくれる多くの方々と力を合わせてこの裁判に絶対勝ちたいと思います。」
と訴えました。
金田さんの訴えのあと、「薬害肝炎訴訟を支える会・名古屋」から応援メッセージと、会のメンバーが金田さんと手をつないで万歳をする応援のパフォーマンスが送られました。
弁護団も、「薬害肝炎事件」を広く知ってもらうために講演活動などを行ってゆく予定です。(弁・竹内)