6月19日、全国で一斉に追加提訴を行いました。名古屋では2名の原告さんが、あらたに訴訟に参加しました。
今回の一斉提訴は、3月30日に政府・与党が、全国原告団に対し、薬害肝炎問題の解決を約束しながら、その後80日間にわたって、明確な取り組みをしないままであることに対する抗議の意味を含むものです。
本日、薬害肝炎全国原告団・弁護団は、安倍総理大臣に宛てて、再度、本件の早期解決に向けた決断を迫るべく、以下の再要請書を渡しました。
6月25日午後2時、この回答を受け取りに、官邸に向かいます。
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平成19年6月19日
薬害肝炎解決のための
再要請書
内閣総理大臣
安 倍 晋 三 殿
薬害肝炎全国原告団
代 表 山 口 美 智 子
薬害肝炎全国弁護団
代 表 鈴 木 利 廣
(連絡先) 東京都葛飾区西新小岩1-7-9-506
福地・野田法律事務所
弁護士 福 地 直 樹
TEL 03-5698-7511
FAX 03-5698-7512
私たちは、本年3月30日、薬害肝炎問題の解決に向けた政治決断のための要請をさせて頂きました。
そして当日、内閣総理大臣の代理として、下村内閣副官房長官に対し要請書提出した折に、「政府・与党一体となった今後の努力」をお約束頂き、私たちは政府のこの対応を信頼することで、3月28日からの厚労省前の「座り込み行動」を解除しました。
それから昨日まで、80日間が経過しました。
この間、与党・自民党は、再三の要請にもかかわらず原告団のヒアリングも実施せず、薬害肝炎問題解決のための施策も不透明のままです。むしろ与党プロジェクトチームにおいては、薬害肝炎訴訟への対応はしないとの方針であるとも伝えられています。
他方、薬害肝炎訴訟を担当する大阪高等裁判所は、この問題を訴訟上の和解によって解決することが望ましいとの立場を明らかにして、被告国に和解解決の打診をしましたが、被告国の訴訟担当者は、柳沢厚生労働大臣への報告もないまま拒否回答を行いました。
この間にも、九州原告団のおひとりが肝硬変で苦しみながら亡くなりました。いつ肝硬変・肝癌で死ぬのか、肝硬変・肝癌に移行してしまうのではないか、慢性肝炎に進展したら……、と不安な毎日を送りながら、この80日間を一日千秋の思いで待ち続けてきました。私たちには、もうこれ以上待ち続けることはできません。
内閣総理大臣におかれましては、薬害肝炎問題の全面解決のための政治決断をされますよう、改めて要請する次第です。
ご面談のうえ、お考えをお聞きいたしたく、来る6月25日(月)、全国原告団は首相官邸にお伺いいたします。
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■名古屋原告概要
名古屋訴訟の現況(第一陣・第二陣合計。2007年6月19日現在)
*原告17名(いずれも東海北陸地区在住)
*男性4名・女性13名 *年齢:20歳代~70歳代
*フィブリノゲン製剤12名、クリスマシン4名、PPSB-ニチヤク1名
*肝癌・肝硬変1名、慢性肝炎9名、無症候性キャリア等7名
*実名1名:第2次:金田和子(かなだ・かずこ)さん、匿名16名。
*請求額合計:9億3500万円(※本日提訴分=6600万円)
◎7月31日午後2時第1陣判決言い渡し(4次提訴分までの9名について)