薬害肝炎というのは、「フィブリノゲン製剤」と「血液凝固第Ⅸ因子製剤」という血液製剤に混入していたC型肝炎ウイルスによって、この製剤を使用した患者さんが、C型肝炎に感染する被害を受けたという事件です。
フィブリノゲン製剤のひとつ、「フィブリノゲン-ミドリ」を製造・販売していた製薬会社:旧ミドリ十字によれば、「フィブリノゲン-ミドリ」は1980年代以降に、全国の7004の医療機関で約29万人の患者さんに投与され、推定で、そのうち約1万人がC型肝炎に感染したといわれています。
薬害肝炎訴訟というのは、問題の血液製剤を止血剤として使用されてC型肝炎に感染した、生まれつきの血液の病気(先天性血液疾患)ではない患者さんが、血液製剤を製造・販売した製薬会社(三菱ウェルファーマ、ベネシス(以上旧ミドリ十字)、日本製薬)と、これを承認した国に対して損害賠償を求めている裁判です。
2002年10月21日に東京、大阪両地方裁判所に提起され、その後提起された福岡、名古屋、仙台と合わせて、現在5つの地方裁判所で審理が進められています。
■薬害肝炎名古屋弁護団
電 話:052-950-3314
受付時間:午前10時~午後1時
(弁・竹内)
8月8日午後2時から薬害肝炎訴訟を支える会・名古屋の会議を医療事故情報センターで行います。
当日は薬害根絶デーの行動などについて話し合います。
関心のある方はどうぞご参加下さい。
■ 場所 医療事故情報センター
名古屋市東区泉1-1-35 ハイエスト久屋6階
当日の連絡電話 090-6461-4615
<交通の便>
JR名古屋駅から地下鉄の場合
・地下鉄桜通線野並方面行きに乗車
→3つ目の久屋大通駅で下車
→北改札口から出て1A出口から地上へ
→階段を上って、正面の歩道をそのまま直進
→3分ほど進むと、1階がサークルKのビルあり
→エレベーターで直接6階へ
→6階で降りた正面の入り口
※第5回薬害根絶デー(平成16年8月24日)については以下のサイトをご参照下さい。
全国薬害被害者団体連絡協議会
(支・竹内)
8月3日に名古屋地方裁判所で薬害肝炎訴訟の第5回口頭弁論が行われました。夏休み中の平日にもかかわらず、多くの人が傍聴に詰めかけてくれました。
この日は、名古屋訴訟に原告として参加している金田和子(かなだ・かずこ)さんが実名を公表して記者会見に臨み、裁判への理解と協力を訴えました。
C型肝炎に対する誤解や偏見から、職場や学校、就職などで不利益を受けるC型肝炎感染者が少なくありません。そのため、薬害肝炎訴訟では原告のプライバシーを守るために匿名で訴訟を行っています。
一方で、このような社会的事件は、より多くの人に関心を持ってもらい、問題を解決する後押しをしてもらうことが大切です。薬害エイズもハンセン問題も、世論の応援がなければあのような解決はできなかったでしょう。
金田さんは記者会見で、
「私が実名公表する事で、マスコミ等に取り上げられ、その事によってこの薬害肝炎を、より多くの人達に知ってもらい、その被害がどのようなものか世間に広める事で、この薬害に対する世論が盛り上がってきて欲しいです。
世論の盛り上がりを力に、原告団と弁護団そして支援してくれる多くの方々と力を合わせてこの裁判に絶対勝ちたいと思います。」
と訴えました。
金田さんの訴えのあと、「薬害肝炎訴訟を支える会・名古屋」から応援メッセージと、会のメンバーが金田さんと手をつないで万歳をする応援のパフォーマンスが送られました。
弁護団も、「薬害肝炎事件」を広く知ってもらうために講演活動などを行ってゆく予定です。(弁・竹内)
明日8月3日は、薬害肝炎名古屋訴訟の第5回口頭弁論期日です。
裁判は、名古屋地方裁判所の1号法廷で、午後1時15分から行われます。是非傍聴においで下さい。
裁判が終わった後は、裁判所から徒歩3分の桜華会館(愛知県護国神社内)で裁判報告集会を行います。報告集会では、名古屋訴訟に参加している原告の一人が、参加者の皆さんに向かって直接支援の訴えをします。こちらにも皆さま是非ご参加下さい。
これから、このブログでは、薬害肝炎名古屋訴訟の解説や、原告の生の声、支援の活動の様子などを紹介してゆこうと思っています。皆さま、是非、おいで下さい。(弁・竹内)